■ 第13回BunDoku哲学カフェ開催報告

 

テーマ:「ジェンダーについて」
日 時:2015年7月26日(日)10:00~12:00

会 場:ここちカフェむすびのさん(別府市鉄輪)
参加者:15名


BunDoku哲学カフェ、ファシリテーターのシミズです。第13回目のBunDoku哲学カフェを開催しました。今回15名の参加者の方々にお集まりいただき、たいへんありがとうございました。第13回目はベップアートマンス2015のプログラムとしてエントリーし、BunDoku哲学カフェ初の別府開催となりました。

今回のテーマは「ジェンダーについて」です。
ジェンダー(社会的性差)とは普段、日常会話ではなかなか使われない言葉ではありますが、わたしたちを取り巻く生活環境の隅々にまで影響のある概念だと思います。それが日常浮き上がってこないことが、ジェンダーの本質なのかもしれません。
まず最初にみなさんが考える「男らしさ、女らしさ」「男性性、女性性」といったことを聞くところから始めました。家事で男性のアイデンティティを満たせられるのか、“かわいい”ことに男性に同意を得るのは難しい、男子校の寮ではなよっとした人は女性的な役割を担わされた、男性女性ではなく「私はこうだから」というスタンスで生きると楽といった様々な話が出ました。
また主夫や主婦、家事や介護などの社会的な役割からの考察では、世の中の公平思考で役割が一旦リセットされると、なんでもやらないといけなくなり、かえってシンドイのではないか、役割を設けた方が生きやすいのではという意見もありました。
「生んだ我が子を愛するのは当然」「男は浮気をする生き物」など、それが仮構された「常識」にすぎないと、ジェンダーを社会学的、生物学的あるいは哲学的に学ぶことによって知ることができます。学ぶこと考えることが自由へと至る道であることが、今回の対話によって少しでもみなさんの気づきになればと思いました。


お忙しいなか会場提供していただきました、むすびのさんに感謝です。落ち着いた会場で、じっくりと対話の時間を楽しむことができました。その後ランチをとられていた参加者も多くいましたね。
BunDoku哲学カフェは今後も月1回のペースで開催いたします。話すテーマや会場選び、進行方法など趣向を凝らして実りある対話に繋げていきたいと考えています。どうぞ今後ともよろしくお願いします。



■ 参考文献


『図解雑学 ジェンダー』加藤秀一他(ナツメ社)
『性の歴史Ⅰ 知への意思』M.フーコー(新潮社)
『男であることの困難』小野谷敦(新曜社)
『混浴と日本史』下川耿史(筑摩書房)