■ 第19回BunDoku哲学カフェ開催報告

 

テーマ:「人が変わるとはなにか」(映画「奴物語1出発」を観て)

日 時:2016年1月17日(日)13:00~17:00(13:00~14:30映画鑑賞・その後対話)

場 所:コンパルホール(大分市府内町1丁目5-38)

参加者:15名

 

BunDoku哲学カフェ、ファシリテーターの志水です。第19回目のBunDoku哲学カフェを開催しました。今回は初参加者合わせて15名の参加者の方々にお集まりいただき、たいへんありがとうございました。(男性6名/女性9名。うち初参加者は3名。年齢層は10代~50代だと思います)

今回のテーマは「人が変わるとはなにか」です。
対話に入る前に大分出身の榎園京介監督の「奴物語1出発」を鑑賞して(大分で不登校や引きもこりのサポートをされている星の会さま主催の上映会でした)それから対話に入りました。
すぐ見た映画の影響もあり、前半は「引きこもり」について語り合いました。引きこもりのドキュメントにリアリティを感じる人と感じない人にはっきりと分かれたのが印象に残りました。あと昔は社会との糸が切れた時に放浪など外に向かったけど、現代は内に籠る方向に行っているという指摘が興味深かったです。


引き続いて本テーマである「人が変わるとはなにか」について。
人が変わる変わらないは表面上のことで、潜在化していたものが顕在化しただけや長い人生のなかで人は洗練されるのではなく(例. 頑固な人は頑固に)煮詰まっていくだけ、あるいは役割によって変化していく、といった考えが聞かれました。また他者承認をベースにした生き方から自己承認のそれへの変化が人生のある時点において大事なのではというのが、引きこもりの問題と絡めて語られました。
人は変わっていくというダイナミズムについて(僕自身、ある経験を境に他者に対する態度が決定的に変わった)主体の形成と他者や出来事との関わり合いなど、もっと思索を深めたかったのですがタイムオーバーとなりました。

参加されたみなさま、運営スタッフのみなさま、お疲れさまでした。個人的には哲学カフェに高校生が参加してほしいとずっと思っていたので、今回初の高校生参加が嬉しかったです。ありがとうございました。
BunDoku哲学カフェは今後も月1回のペースで開催いたします。話すテーマや会場選び、進行方法など趣向を凝らして実りある対話に繋げていきたいと考えています。どうぞ今後ともよろしくお願いします。

 


〈参考〉

 

『14歳』千原ジュニア(幻冬舎よしもと文庫)