■ 第22回BunDoku哲学カフェ開催報告

 

テーマ:「所有するとは/共有するとは」

日 時:2016年4月29日(金・祝)10:30~12:30

場 所:ホルトホール(大分市)

参加者:16名

 

BunDoku哲学カフェ、ファシリテーターの志水です。第22回目のBunDoku哲学カフェを開催いたしました。今回は初参加者合わせて16名の参加者の方々にお集まりいただき、たいへんありがとうございました。(男性9名、女性7名。そのうち初参加者が4名でした。)

今回のテーマは「所有するとは/共有するとは」です。
リアリティが高く話しやすいテーマだったのか、ほとんど途切れることなく対話が交わされ、開催報告としてまとめることがいつも以上に困難なのですが、所有や共有という概念は「私」の輪郭や「アイデンティティ」と密接な関わりがあり、強弱はあるものの所有への欲望は個人というものが成立する契機となっているというのが全体的な印象でした。
冒頭に私が所有という概念がない(認めない)集団の事例を話したところ、どこまでを他者と共有できるのか(パソコン、文具、車、服、歯ブラシ、セックス・パートナーなど)について、各人の許容範囲がそれぞれだったのが興味深かったです。
物の共有と精神的なものの共有の違い、「私(エゴ)」というものを重要視するのか、あるいはそれを解体するのか、その輪郭を広げるのか、所有への欲望は悪いことなのか、所有からシェアの時代の流れは良きことなのか、所有と共有の間のグレーゾーンに可能性があるのでは、〈新共有〉の時代に入っている、時代によってシェア観が変わっているなど、今回のテーマが持つ対話の裾野がとてつもなく広いことに気付かされたところで時間切れとなってしまいました。

まだまだ話し足りないところ終わりましたが、参加されたみなさま、運営スタッフのみなさま、お疲れさまでした。楽しい会となりました。ありがとうございました。
BunDoku哲学カフェは今後も月1回のペースで開催いたします。話すテーマや会場選び、進行方法など趣向を凝らして実りある対話に繋げていきたいと考えています。どうぞ今後ともよろしくお願いします。