■ 第26回BunDoku哲学カフェ開催報告

 

テーマ:「<現実>とは何か?」

日時:2016年08月27日(日)18:30~20:30

場所:ホルトホール(大分市)

参加者:10名

 

ファシリテーターの志水です。第26回目のBunDoku哲学カフェを開催いたしました。今回は初参加者合わせて10名の参加者の方々にお集まりいただき、たいへんありがとうございました。

 

今回のテーマは「現実〈リアル〉とはなにか?」でした。

はじめに参加者に「現実」について聞いてみました。主体に写る物語、単なる事実の集積ではない、その人の中で思っているもの、客観(?)、五感、身体性のあるもの、解釈・考えの世界、ある強度をもった世界、ネガティブな響き(「現実を見ろ」)、知り得る範囲内での最善や最悪、夢の中にずっといたい事など、さまざまな水準での「現実」をあえて整理・定義づけせずに対話を始めていきました。

 

現実の対比として「夢」「理想」「虚構」といったものが挙げられたり、男性と女性との現実感の違い、現実的な人とはどんな人か、明晰夢と現実の違いのなさ、時代が与える意味や解釈に「現実」が産出されることなど、込み入った認識論の話になりました。現実を〈見る〉と言われるように、なぜ視覚で語られるのか(例「恋は盲目」)という鋭い問いもありました。男性は女性を現実的とみて、女性は男性を現実的とみていることが興味深かったです。

 

最後にもう一度、現実についてみなさんに聞いたところ、現実と理想との距離を縮めたい、現実は変えられるもの、自分の狭い現実から出たいなど、実践的な意識へと向いた方が多かったのが印象に残りました。

 

今回は少し難しかったという意見もあり、ホワイトボードを使って図示したりした方がよかったかなという反省もありましたが、混沌さに身を委ねたいというのもあり、あえてしませんでした。参加されたみなさま、運営スタッフのみなさま、お疲れさまでした。楽しい会となりました。

 

今後も月1回のペースで開催いたします。話すテーマや会場選び、進行方法など趣向を凝らして実りある対話に繋げていきたいと考えています。どうぞ今後ともよろしくお願いします。