■ 第3回BunDokuシネマカフェ

お 題:「ザ・トライブ」と「イマジン」を観て
日 時:2015年6月24日(水)19:30~21:30
会 場:カモシカ書店(大分市中央町)
参加者:14名

 

BunDokuシネマカフェ、ファシリテーターのシミズです。第3回目のBunDokuシネマカフェを開催しました。今回は2本の映画を観ることと、平日の夜開催ということで、参加のハードルが高かったにも関わらず多くの参加者の方々にお集まりいただき、たいへんありがとうございました。

今回は「ザ・トライブ」という聴覚障害者を題材にした映画と「イマジン」という視覚障害者を題材にした映画をめぐって対話しました。
はじめに映画の上映サイズ(画面アスペクト比)である、一般に横長サイズとかシネスコとか呼ばれているシネマスコープサイズについて、映画館館長から詳細な説明をしていただきました。この2本の映画はこの横長のサイズを選択していますが、みなさんお気づきになられましたか?そのサイズの選定が映画の世界観の構築に与える影響なども館長から話していただきました。
一通りみなさんに感想を聞いたところ、「ザ・トライブ」は二度と見なくない、演者を実際の聴覚障害者にする意味があるのか、これは恋ではない、お涙頂戴でないところがいいといったもの、「イマジン」に関してはタイトル通り人に想像させる内容、映画館を出てもその世界観の中にいた、映像と音が同じ重要度でもって構築されているなど賛否もいろいろでした。
手話に詳しい方の話も聞けて、「健常者」とカテゴリーされているわたしたち参加者の知らなかった世界の話もたくさん聞けました。最後に、すぐれた映画は通常わたしたちがもっている常識や価値観を壊す力がある、障害者はなにかが欠落している存在ではなく、視覚障害者なら見えることからの束縛から解放されている存在と見るべきといった力強い肯定の言葉が聞けました。「ザ・トライブ」のラストに関して、私は夢というか妄念のようなものではないのかと最後に言いましたが、それは映画だけでなく文学や絵画といった芸術といわれるものがこの世界を肯定するものであってほしいと思っているからです。

みなさま素敵な時間をありがとうございました。

BunDokuシネマカフェは今後も不定期ではありますが、開催してまいります。どうぞ今後とも、よろしくお願いします。