■ 第4回BunDokuシネマカフェ

お 題:「東京裁判」を観て
日 時:2015年7月25日(土)19:00~21:30
会 場:カモシカ書店(大分市中央町)
参加者:16名

 

BunDokuシネマカフェ、ファシリテーターのシミズです。第4回目のBunDokuシネマカフェを開催しました。今回は戦後70周年特別企画として、BunDokuとカモシカ書店さんのイベント「路上の知性」のコラボ企画として開催しました。お題は「東京裁判を観て」。4時間半を超える映画にも関わらず、シネマ5では満員御礼。BunDokuシネマカフェもどれくらい人が集まるか不安でしたが、多くの参加者の方々にお集まりいただき、たいへんありがとうございました。

 

「東京裁判」を題材にした映画と聞くと、とっつきにくい印象もあったかたと思いますが、いざ観てみると、「おもしろい」「裁判における論理の戦いに見入った」「退屈しなかった」という声が多く聞かれました。

 

東京裁判そのものに関する歴史の話では、ニュルンベルク裁判との違い、ナチスと日本軍の違い、責任の所在などが主な対話の内容になりました。丁寧に資料を作成してくださった参加者もおられ、参考になりました。

 

【エトジュン】東京裁判(外部サイト)


「東京裁判」を映画として見た場合、170時間の元フィルムから4時間37分の作品にまとめた「編集」という仕事にも注目してみようということで、この作品の編集を担当した浦岡敬一氏の仕事についても語られました。

「映画は批判的に受け止め、考えるきっかけになる。テレビは鵜呑みにしやすい」
「武満徹の音楽は5分もないが、武満徹は4時間37分の音楽設計をした」
「過去のフィルムだけで作られた「東京裁判」と現在のフィルムだけで作られた「ショアSHOAH」」

映画を通して知らなかったこと、知っていること、知っていても改めてスクリーンを通すことで特攻機突入や原爆の映像などリアリティのある体感ができたことなど、今回のシネマ5さんによる上映は非常に価値あるものだったと思います。

みなさま素敵な時間をありがとうございました。BunDokuシネマカフェは今後も不定期ではありますが、続けていきたいと思います。どうぞ今後ともよろしくお願いします。

 

■ 参考

 

『東京裁判』日暮吉延(講談社現代新書)
『昭和史』半藤一利(平凡社ライブラリー)
『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』加藤陽子(朝日出版社)
『映画編集とは何か 浦岡敬一の技法』山口猛(平凡社)